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紫陽花

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「文学フリマ」で購入した、短歌の本「桃色短歌」を読んだら、なんだか恋愛小説が読みたくなり、

姫野カオルコの「コルセット」と、川上弘美の「夜の公園」を読了。

「コルセット」は、「フリーター小説」やら「格差小説」やらが多い最近にしては珍しい、アッパーな人たちの倦んだ心理と恋愛を描いた小説で、バブル期に良く読まれていた森瑶子の小説を思い出しました。

「夜の公園」のほうは、二組のカップルの恋愛を描いているにもかかわらず、全員のベクトルが→↓←↑と全く別のほうに向いていて、切ない。でも実際もそうなのかも知れませんが。

井上荒野の小説にも通じる苦味と毒があり、「センセイの鞄」の「枯れ専」ラインより、私はこちらのほうが好きでした。

続いて、小川洋子さんの

「心と響き合う読書案内 」(PHP新書)

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心と響き合う読書案内 (PHP新書)

著者:小川 洋子

心と響き合う読書案内 (PHP新書)

ラジオ番組を元にした書評とのことですが、教科書に載っているような本も多く、特に変わった本を取り上げているわけでもないのに、小川洋子さんらしい丁寧で深い読み方が、「なるほど」と思わせます。

季節で分かれていたり、元はラジオなので、紹介した本にちなんだ曲のリストが載っているのも楽しい。

「おくの細道」が取り上げられていたり、

梶井基次郎の「檸檬」に、「小さな器の中に、全宇宙を表現する」という日本人特有の感性が俳句的である、と読んだり、文学に造詣が深い小川洋子さんらしい見方だなぁと感激しました。

「檸檬」と言えば、私が大好きで信頼すべき文芸評論家の、斎藤美奈子さんが読売新聞の連載「名作うしろ読み」で「檸檬」を取り上げていました。

いわく、「格差小説を撃つ小説」、ではないか。

さっそく「檸檬」を取り出して、読んでみて、「おぉっそういう読み方もできる」とビックリしました。

私のイメージは、「青春のうっ屈」的小説だったので、お二人のおかげでまた新しい読み方ができて、新刊に出会ったような気さえしました。

写真は、変わった色の花だなぁとよくよく見たら、紫陽花のようです。

紫陽花や師の音声のラヂオより 石田 波郷

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